解決事例報告

出会い系サイトでの詐欺。全額返金で解決

2011.08.03 名波大樹

相談者は、インターネット上で異性との出会いを仲介する、いわゆる出会い系サイトを利用し、合計300万円を支出しました。

出会い系サイトで出会った異性から、「私の財産1,000万円をあげる」と言われ、いつどうやって財産の受け渡しをするかの打合せのためということで、相手から何百回とメールのやり取りを要求され、メールを続けました。

出会い系サイトでは、メールのやり取りをするごとにサイト運営会社に手数料を支払わなければならないため、結果的に相談者は高額の利用料を支払いました。

常識的に考えて、自分の財産を見ず知らずの他人に渡すはずがなく、これは明らかにサイト運営会社が仕組んだ「サクラ」です。悪質な出会い系サイトでは、このように「財産をあげる」という手口だけでなく、芸能人の名をかたってメールのやり取りをしたり、「病気で入院中の子どもの話相手になってやってほしい」と嘘をついてメールのやり取りをさせるなど、いろいろな手口があります。

相談者から依頼を受け、サイト運営会社やクレジットカード会社と交渉し、また、サイト運営会社とクレジットカード会社の間を取り持つ「決済代行業者」とも交渉をし、「この取引は詐欺的取引であり、これまで支払った利用料全額を返還せよ」と主張しました。

交渉の結果、クレジットカードを使用してすでに引き落とされた額についてはクレジットカード会社から全額返金がされ、まだ支払っていないカード利用額については請求が取り消されました。また、Edy(エディ)という電子マネーで支払った額についても、全額返金がなされ、全面解決となりました。