解決事例報告

ホームページ作成サービスが実は高額リース契約。詐欺的商法から料金を全額返還・支払い免除

2011.01.25 名波大樹

依頼者は、個人で整体院を営んでいる方でした。ある日、依頼者のもとに「整体院の宣伝をするためのホームページを作りませんか。検索で上位に出てくるホームページを作成します。お客さんがたくさん来て、収益アップにつながります。毎月4万円の費用で作成できます。」とホームページ作成業者が勧誘に来ました。

依頼者は、毎月4万円であればいいだろうと思い、ホームページを作成してもらいましたが、実はこの契約は5年間のリース契約で、リース料総額240万円という高額な契約でした。リース契約というものが、途中解約できない契約であるという説明はありませんでした。

しかも、できあがったホームページは検索で上位に出てくることはなく、このホームページを見て整体院に来るお客さんは年間数人しかいませんでした。非常に高額なのに、全く役に立たないホームページだったのです。

この「リース契約」というものは、まず、ホームページ作成業者がリース会社から約240万円を一括で支払いを受け、ホームページ作成業者はホームページを作成し、依頼者はリース会社に毎月4万円を支払うという契約です。

この依頼者の代理人として、ホームページ作成業者とリース会社に対して、この契約の詐欺的性質を指摘して内容証明を送付しました。交渉をした結果、リース会社が非を認め、これまで依頼者が払ったリース料全額を返還してもらい、今後の未払いリース料については全額免除するという和解が成立しました。

「リース契約」という契約は非常に理解しづらい契約です。またホームページ作成というものも、どうやって作成をするのか、どれくらいの費用がかかるのかという相場がわかりにくいものです。このようなわかりにくさにつけこんだ詐欺的商法が、近時急増しています。

わかりにくい契約については安易に契約することなく、その必要性を十分に吟味する必要があります。また、自宅や事務所に訪問してくる業者に頼りすぎることなく、自分の足で業者を探したり、情報収集をする努力が必要です。